Takahiko Wada

[東京 22日 ロイター] - 円安の進行や原油調達コストの上昇などを受け、日銀は物価上振れリスクへの警戒を続けている。市場はおおむね半年に1回の利上げを予想しているが、日銀内では今後の利上げペースに影響し得るとの声も出ている。

6月に政策金利を1%へ引き上げた日銀は、追加利上げの時期やペースについて経済・物価・金融情勢次第だとし、予断を持っていないとのスタンスを市場に伝えてきた。一方、基調的な物価を2%程度の水準で安定させていく必要性も強調してきた。

原油の市況はピーク時より下落したものの、足元では中東情勢を受けた原油の代替調達コストが上昇、AI(人工知能)関連需要の高まりによる物価押し上げ圧力もあり、日銀は企業が価格にどう転嫁していくかを注視している。為替が一段と円安に振れていることも懸念要因で、日銀は6月の金融政策決定会合で為替相場の変動をリスクに挙げた。内田真一副総裁は6月の会合後の記者会見で、「企業の賃金・価格設定行動が積極化しているため、過去に比べると為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている」と説明した。

市場は日銀の利上げペースを半年に1回程度と予想しているが、中東情勢や夏場にかけて相次ぐ値上げが消費者物価指数(CPI)にどう波及するか見極めた上で利上げの是非を判断すべきとの声が日銀内では出ている。為替が円安に振れれば、より速いタイミングでの利上げを検討するべきだとの見方もある。

外為市場では21日、ドル/円が40年ぶりに163円台に上昇した。

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