暫定合意が崩壊
暫定合意の崩壊は、トランプ氏が戦争終結への圧力を受ける中で起きた。戦闘では主にイランとレバノンで数千人が死亡し、米国内経済にも痛手を与えている。11月の米議会中間選挙を前に、同氏の支持率も低迷している。
暫定合意を恒久的な和平合意に発展させるための交渉は停滞しているが、一部では外交的な動きの兆候も見られる。トランプ氏は、イランで拘束されていた米国民が釈放されたと説明し、この動きを称賛した。一方、イラン司法当局は、囚人が釈放または交換された事実はないと否定した。
イランはホルムズ海峡の管理に自国が関与する立場だと考えており、通行料や手数料を徴収する可能性も視野に入れているが、米国とその湾岸同盟諸国は自由航行への復帰を主張している。多くの専門家は、イランがトランプ氏の求める譲歩に応じる兆しは乏しいとみている。
イランがここ数日で船舶への攻撃を再開したことを受け、米国は暫定合意への違反だとしてイランの港湾封鎖の再開を含む最新の対抗措置を発動した。
米国はまた、イランに国際的な原油販売を認めていた制裁免除措置を撤回した。暫定合意でイランが得た成果の一つを取り消した形だ。
米政府高官3人によると、一連の米軍の空爆は、より大きな攻撃に踏み切る前にイランの軍事能力を破壊しておく「地ならし作戦」として機能する可能性がある。
これに対してイランは、トランプ氏が戦闘をエスカレートさせるなら米国の湾岸同盟国の民間施設を攻撃する可能性があると警告し、戦争拡大の準備があることを示唆した。