「善きAI企業」でいることの難しさ

ところが今、アンソロピックは新たな問題に直面している。クロードのユーザーが増えすぎて、膨大な資金と、大量のデータ処理に必要な計算資源が必要になったからだ。

AI事業はいまだ金食い虫だ。そこから持続可能なビジネスを生み出そうとするアンソロピックの試みが、長期的に成功するかどうかは分からない。だが現時点では、ヘビーユーザーから不満が噴出している。ネット上で「善きAI企業」でいられるのは、想像以上に難しい。

とりわけ大きな課題となっているのは、簡単な英語で入力した言葉を目の前でソフトウエアに変えてくれる魔法のようなツール「クロードコード」だ。

AIによるプログラミング支援によって、ソフトウエア開発の現場は一変した。巨大企業は開発効率の向上に活用し、経験豊富なエンジニアは高度な使い方をする。その一方で、趣味の個人プロジェクトに使う人もいれば、自分のビジネスを形にするフリーランサーもいる。

「バイブコーディング」と呼ばれるこうしたプログラミングとクロードのチャットボット利用が重なり、アンソロピック側の負担は、月額20ドル、100ドル、200ドル程度の利用料金では賄えなくなってきている。同社が使える計算資源には限りがあり、全てカバーできるほど潤沢ではない。

オープンAIのCEOも参戦