ベトナムで枯れ葉剤を散布する米軍機

ベトナムで枯れ葉剤を散布する米軍機 UNDERWOOD ARCHIVES/GETTY IMAGES

長期にわたり環境に悪影響を残したベトナム戦争

長期にわたり環境に悪影響を残した例として知られているのがベトナム戦争だ。

米軍は62年から71年にかけ、北ベトナム軍やベトコン(共産ゲリラ)の兵士たちが身を隠したり食料を生産するのに使っていたベトナム各地の森や耕地に大量の枯れ葉剤を散布した。最も大規模に使われたのが「エージェント・オレンジ」と呼ばれる枯れ葉剤で、製造の際の副生成物として有害なダイオキシンを含んでいた。ダイオキシンは長期にわたって環境中に残留し得る。

米軍がエージェント・オレンジを散布した土地は合わせても「マサチューセッツ州程度の広さ」だったと、米シンクタンクのアスペン研究所でベトナム枯れ葉剤問題プログラムの責任者を務めたチャールズ・ベイリーは言う。だが枯れ葉剤のせいで、いまだに帰還米兵や多くのベトナム人が病気や障害に苦しんでいる。

「散布用の航空機や、エージェント・オレンジの保管庫が置かれたために、旧米空軍基地3カ所の土壌はダイオキシンに汚染され、周辺地域の住民に被害が及ぶ恐れがある」とベイリーは言う。「元基地ではダイオキシンを除去する作業が進行中だ。こうした戦後処理には高い費用と長い時間、そしてかつての敵対勢力との協力が必要となる」

ベイリーによれば米連邦議会は07年以降、枯れ葉剤の散布が特に多かった8つの県の住民への直接支援や、ダイオキシンに高度に汚染された土壌の浄化のため、計5億ドルを超える予算を承認しているという。

フランス1カ国の年間排出量に相当するCO2が
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