Yuka Obayashi
[東京 16日 ロイター] - 16日アジア時間序盤の原油先物価格は4日続伸となっている。米国によるイラン軍事施設への新たな攻撃で、全面衝突の再燃とホルムズ海峡での供給混乱への懸念が高まった。
イラン港湾への海上封鎖を再開した米国は15日、イランの沿岸防衛施設とミサイル拠点を攻撃した。一方、イランは米国との「存亡を懸けた戦争」に突入しているとして、域内からのエネルギー輸出をさらに停止すると警告した。
0026GMT(日本時間午前9時26分)時点で、北海ブレント先物は0.33ドル(0.4%)高の1バレル=85.28ドル。米WTI先物は0.42ドル(0.5%)高の80.02ドル。両指標とも15日に約0.3%上昇し、14日に付けた約1カ月ぶりの高値近辺で推移している。
日産証券インベストメントの菊川弘之チーフストラテジストは、中東の緊張が再び激化する中で買いが優勢となっていると指摘。近隣諸国による仲介努力が続いており、全面戦争は起きないというのが市場のコンセンサスだが、紛争の展開次第でWTIは85─87ドルまで上昇する可能性があると述べた。
アナリストによると、イランはイエメンの同盟勢力フーシ派を利用し、紅海の入り口であるバベルマンデブ海峡を封鎖する可能性を示唆している。そうなれば、米国に対する新たな戦線が開かれ、世界で最も重要なエネルギー輸送路2カ所がリスクにさらされることになる。
ゴールドマン・サックスによると、湾岸諸国からの輸出回復が引き続き停滞すれば、北海ブレントは第4・四半期に110ドルを超える可能性がある。一方、緊張緩和により生産が予想以上に早く回復すれば年末までに60ドル台に下落する可能性もあるという。