急激な株価上昇を演じてきたAI相場は今、明確に「次のステージ」に入りつつあります。これまでの主役は米エヌビディア<NVDA>に代表される半導体やデータセンター建設関連でしたが、株式市場はずっと同じテーマを評価し続けるわけではありません。

旬のテーマが成熟し、実需が見えてくると、市場はその周辺へと物色の輪を広げ、次に利益成長を遂げるのはどこかと探し始めます。そして今、投資家たちの視線を集めているのが、AIデータセンターを支える「つなぐ技術」です。

AI投資はデータセンターの「中」へ

データセンター関連では、これまでフジクラ<5803>をはじめとする電線株が、データセンター同士あるいは都市同士を結ぶ光ファイバー網への期待から相場を牽引してきました。次なる関心の矛先は「AI性能を左右する次の重要技術」、つまり、データセンター内部の通信です。

生成AIの進化によって、サーバー同士がやり取りするデータ量は爆発的に増えています。そのため今後は、データセンター同士を結ぶ通信網だけでなく、ラック間やサーバー間を高速で接続する技術の重要性が一段と高まることが予想されます。

そこで株式市場は、データセンターの「外」を結ぶ光ファイバーから、データセンターの「中」をつなぐ光接続技術へと、AI投資の焦点を移し始めているのです。

この変化の恩恵を最も受ける企業のひとつとして注目されるのが、古河電気工業<5801>です。

AIの働きを支える古河電工の技術

AIデータセンターでは、サーバーを収めたラックが整然と並び、それぞれが光ケーブルやコネクタで結ばれています。

GPU(画像処理装置)は、そのネットワークを通じて膨大なデータを瞬時にやり取りしていますが、もしも通信が滞れば本来の性能を十分に発揮することができません。

データセンターを人間の体に喩えるなら、GPUは「脳」です。どれほど優秀な脳があっても、神経や血管が正常に機能しなければ、体を上手に動かすことはできません。古河電工は、その「神経や血管」にあたる部分を支える企業です。

重要なコネクタ部品であるMTフェルールで世界シェア2位の白山を2024年に子会社化し、今年6月には次世代コネクタ向けの新工場建設を発表。また、次世代の光通信(CPO)に不可欠な外部光源(ELS)の開発も手がけています。

AI需要を追い風に業績は拡大傾向
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