オコナーによると、WD1856bが現在の場所に落ち着いた経緯については2つの説がある。恒星が死ぬ過程でのみ込まれながらも生き延びたという説と、別の天体の重力の影響で恒星の近くへ移動したという説だ。
「この白色矮星は三連星の一つで、外側の伴星がWD1856bの軌道に影響を及ぼした可能性がある」(オコナー)
研究チームがNASAの望遠鏡を使って2つの説を検証したところ、惑星WD1856bが予想以上に高温だったことが判明した。恒星に近付くほど温度は高くなった可能性が大きいものの、接近したのは恒星が白色矮星になってから最大55億年もたってからだった。つまり、恒星が崩壊する段階では、WD1856bはまだ安全な場所にあった
「この結果は、私たちの太陽系の巨大惑星も、時間をかけて、太陽が死んだ後に残った白色矮星に近い軌道へと動く可能性があることを示唆している」。マクドナルドは本誌にそう語った。
「そうした移動は巨大惑星同士の重力の相互作用によって引き起こされる可能性もあれば、遠い未来に別の恒星が私たちの太陽系に接近して引き起こされる可能性もある」
マクドナルドはプレスリリースの中で、「太陽のような恒星の残骸の周りを公転する惑星に何が起こり得るかという未来を初めて垣間見ることができた」と述べ、この惑星と恒星は、いずれ私たちの太陽が死んだ時に起きることを予告している可能性があると指摘した。
「タイムマシンを使って遠い未来の太陽系をのぞき見るようなもの」とマクドナルドは形容し、「恒星の死は終わりではない。一部の惑星には恒星が死んでも活気に満ちた未来があることが、我々の研究で示された」と話している。
<参考文献>
MacDonald, R.J., O’Connor, C.E., Boehm, V.A. et al. Aerosols and hydrocarbons in the atmosphere of a white dwarf planet. Nature 655, 76?80 (2026). https://doi.org/10.1038/s41586-026-10514-7
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