構造上のカギとして随所で用いられているのが、ガウディの代名詞ともいえる「カテナリーアーチ」だ。カテナリー曲線(懸垂線)を上下逆にした形のアーチで、力を効率よく地面に伝えるため、支持壁を必要としない。
教会内部には、丸みのある星形多角形の基部を持つ4種類の柱がある。二重らせんを描くねじれ構造が特徴的で、樹木のように枝分かれして効率的に天井を支えている。
天井には双曲面の窓を設けている。直線で構成される双曲面はつくるのが容易で、光を最大限に取り入れ、内部に投射する効果がある。
サグラダ・ファミリアには、深い象徴性を秘めた意匠がほかにも施されている。例えば、中央祭壇の上の天蓋は正7角形で、聖霊の7つのたまものを象徴している。
「受難のファサード」には、4×4列の魔法陣がある。計16コマに配置された数字は縦・横・斜めのどの列の合計も「33」になる。33はイエス・キリストが十字架の上で亡くなった年齢で、キリスト教で自己犠牲や無償の愛を象徴する。この魔法陣は、デューラーが1514年に制作した銅版画『メランコリアI』に着想を得ているようだ。
サグラダ・ファミリアを支える数学は、この教会をさらに美しいものにする。圧倒的な建築の背後に潜む数字の原理をより深く理解すれば、不滅の天才ガウディに、いっそう感嘆せずにいられない。
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