カギは「12」と「7.5」

だが、象徴的に重要なだけではない。12は約数が多く、比の構成にとりわけ都合がいい。アルシナの研究を手引きに、サグラダ・ファミリアを数学的に探訪してみよう。

基本となる尺度は、12という数字と7.5メートルのモジュールだ。教会内部は奥行き90メートル(7.5×12)で、幅60メートル(7.5×8)。5列ある身廊の全幅は45メートル(7.5×6)に設定されている。

天井高は、最も高い後陣部分が75メートル(7.5×10)で、身廊と直角に交わる翼廊が60メートル(7.5×8)。中央身廊は45メートル(7.5×6)、側廊は30メートル(7.5×4)、聖歌隊席が15メートル(7.5×2)だ。

この教会で最も高いのは中央にある主塔「イエスの塔」だ。172.5メートル(7.5×23)に達し、バルセロナの名所ムンジュイックの丘の標高に迫る。4本腕の立体的な十字架を冠した同塔を囲む福音書記者4人の塔は、高さ135メートル(7.5×18)だ。

その横にある「聖母マリアの塔」は高さ138メートルで、教会で2番目に高い。最上部の巨大な星形の飾りは直径7.5メートル。正12面体に12個の5角錐を取り付けた構造で12個の頂点を持つ。日中は自然光を反射し、夜間にはライトアップで輝くさまは極めて美しい。

サグラダ・ファミリアでは多面体構造も目立つ。玄関口である「栄光のファサード」の4つの塔(未完成)は頂部が正12面体、「生誕のファサード」の4つの塔は切頂8面体、「受難のファサード」の4つの塔は切頂立方体だ。

これら12の塔のうち、福音書記者にささげた塔の最上部は正20面体で、「イエスの塔」の十字架を照らし出す投光器が組み込まれている。星形多面体も各所に配置され、特に「生誕のファサード」で多用されている。

随所で使われる「カテナリーアーチ」
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