真の標的は米国の核兵器

毛寧外務省報道官は、中国は太平洋島嶼国との協力において「相互尊重、平等、互恵、開放、包摂」の原則を堅持しており、「地政学的な対立に加わることも、自国の政治的利益を追求することもない」と述べた。

また、オーストラリアとフィジーの協定について、「第三国を標的にしたり、第三国の利益を損なったりすることは避けるべきだ」と語った。

だが、ローウィー研究所のロゲビーンは、今回の中国のミサイル実験について、「タイミングはともかく、南太平洋やオーストラリアとはほとんど関係がない」との見方を示す。

「核兵器は他の核保有国に対する抑止を目的としており、今回の場合は主として米国を念頭に置いたものだ」とロゲビーンは述べた。

米国防総省によると、中国はロシア、米国に次ぐ世界第3位の核戦力を保有しており、核弾頭数は現在の約600発から2030年までに1000発へ増加する見通しだ。

中国は、自国の核戦力が米国やロシアに大きく及ばない現状では、米ロの軍備管理協議に加わる考えはないとしている。

ピゴット米国務省報道官は、「中国に対し、実質的な軍備管理協議に応じるとともに、国連安全保障理事会の常任理事国の他の加盟国と同様に、大陸間弾道ミサイルや宇宙打ち上げについて定期的な事前通報の枠組みに参加するよう引き続き求める」と述べた。

専門家の間では、今回の実験は米国に対する核抑止力を維持するための通常のSLBM発射実験との見方が主流だ。だがそうであれば、南太平洋の非核地帯を終点とする必要があったのか、あるいは他の海域や発射条件でも試験は可能だったのではないかとの指摘もある。そのため、今回の実験は軍事技術上の試験であると同時に、中国が太平洋地域で影響力を誇示する政治的なシグナルだったとの見方も根強い。

非核地帯での実験
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