「抵抗勢力」は実は「応援勢力」
── 岸良さんの著書では、TOC実践の成功事例として、トヨタやオムロンが紹介されていますが、海外企業での成功事例はありますか。
海外の事例は驚くほどたくさんあります。そもそもTOCは海外生まれですから……。アマゾン、インテル、ボーイング、P&G、米国国防総省までTOCを活用した目覚ましい事例が公開されています。インドのタタ・グループでは、ジュエリーから製鉄まで、ありとあらゆる部門で活用され、社内研修でTOCを学ぶのがマストになっています。また、経営破綻した米国のデルタ航空の再生にもTOCが活用されています。
── TOCを導入する際、現場での抵抗をどう乗り越えればよいのでしょうか。
新しいことを始める際、「納期に遅れるんじゃないか」「稼働率を下げたら利益が上がらないのでは」などと言う人がいますよね。これを「抵抗勢力」だと捉えるのは間違いです。
彼らは決して邪魔をしたいわけではありません。むしろ、真剣に実行を考えているからこそ、懸念が出てくるのです。真剣に実行を考えている人は明らかに「抵抗勢力」ではありません。懸念を口にしてくれる人は、改革の「抵抗勢力」ではなく、「応援勢力」なんです。なぜならば、その懸念を解消すれば成功する確率が高まるからです。
「なるほど、それは良い視点ですね。では、その懸念を解消する方法を一緒に考えましょう」とその人たちを協力者にしていけば、改革は加速していきます。
AI時代におけるTOCの可能性
── AIやAIエージェント、フィジカルAIの進展により、さまざまな業種の生産性は飛躍的に高まっています。そんな中で、TOCはこれからどのように進化するとお考えでしょうか。