死神と化したインファンティーノのイラスト
ILLUSTRATION BY BILL MAYER

アメリカでサッカーが熱を帯びないのはFIFAのせい?

チケット価格は高騰し、多くのサポーターには手が出ない。決勝では、大会史上初めてハーフタイムショーが行われる。この大会は「美しいゲーム」と呼ばれるサッカーの魅力と魔法を伝える広告塔になるどころか、ファンを遠ざける巨大な金儲けマシンと化したと批判派は主張する。

アメリカが1994年に開催したW杯は、この国のサッカーにとって転機になり得るとみられた。サッカーは世界で最も人気のあるスポーツなのに、アメリカ市場では突破口を開けずにいた。その役割を果たしたのが、94年大会だ。

「プロリーグのMLS(米メジャーリーグ・サッカー)は、あのW杯から生まれた。大きな地殻変動だった」と、アメリカ代表のGKとして121試合に出場したティム・ハワードは言う。

だが今、状況は一変している。全米各地にサッカー専用スタジアムが生まれ、MLSは30チームに拡大した。欧州リーグの視聴者数は増え、サッカーをするアメリカの若者は過去最高の数に達している。カタール大会決勝はアメリカで2500万人以上が視聴し、男子サッカーの試合としては米史上最多となった。FIFAが待ち望んでいた瞬間が、ついに訪れたかに思われた。

しかし、熱気には広がりが見えない。アナリストらのみるところ、この盛り上がりの弱さはアメリカ人の無関心ではなく、FIFA自身の失策によるものだ。

価格が変動するシステムに非難轟々
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