Parisa Hafezi Phil Stewart Steve Holland
[ドバイ/ワシントン 13日 ロイター] - トランプ米大統領とパキスタンは13日、米国とイランの戦闘停止に向けた覚書署名が14日に行われると明らかにした。ただイランは14日の署名観測を否定している。
パキスタンのシャリフ首相は13日、米国とイランが戦闘停止に向けた合意の枠組みで合意し、今後24時間以内に署名が行われる可能性があると述べた。
トランプ氏も、14日に覚書の署名が行われる予定だとし、イランが封鎖している石油輸送の要衝ホルムズ海峡は、署名後ただちに「全てに対して開かれる」と自身のSNS(交流サイト)に投稿した。
しかしイラン外務省のバガイ報道官は、「覚書署名の正確な日程については様子を見る必要があるが、明日にはならない」と発言。「数日中に実現する可能性は排除できない。しかし、相手側の躊躇(ちゅうちょ)を考慮すると、このプロセスに関していかなる発言も慎重でなければならない」と述べた。国営メディアが13日報じた。
その後、米当局者は記者団に対し、署名の時期について明言を避けたが、「素晴らしい合意であり、非常に強力な合意だ」と語った。
シャリフ氏は13日、双方が和平合意の枠組みで合意し、パキスタン政府が電子署名の準備を進めていると明らかにした。来週には実務者協議が続くとした。Xへの投稿で「これまでで最も和平合意に近づいている。今後24時間以内に最終化される可能性があり、その直後に電子署名を行い、その後、来週に実務レベルの協議が続く」と説明。「歴史的な和平合意が、持続的な平和に向けた強固な基盤となると確信している」とした。
米国とイランは12日、戦闘終結に向けた合意が近いことを示唆していた。
米政権高官は双方が文書に合意し、米側は数日以内に初期合意に署名する見通しだと述べていた。イランのアラグチ外相は同日、合意内容にはなお変更の余地があるとしながらも、暫定合意は同国が紛争でより強くなったことを示していると国営テレビで語った。「イランは対米戦争の勝者だ」と述べた。
協議に関わる複数の関係者が明らかにした草案によると、米国は数十億ドルのイラン資産の凍結解除を開始する。イランがホルムズ海峡を開放する見返りに、同国の原油輸出への制裁を取りやめる。
イランの核開発計画については、60日間の協議の中で扱う。米当局者によると、最終的にはイランの核開発計画の解体につながり、高濃縮ウランの備蓄は廃棄・撤去されることになる。しかし、複数の関係筋によると、イラン側は核計画の中止を受け入れていない。アラグチ外相は、ウランを希釈した形で保持する意向を示している。
草案にはイランへの戦争賠償の可能性に関する協議や、イランのミサイル計画に対する制限の要求を米国が撤回することが含まれているという。米政府関係者はこの内容を認めていない。
米国とイランの戦争は2月28日、米国とイスラエルによるイランへの攻撃で始まった。イランは中東の湾岸諸国にある米軍基地を攻撃。レバノンの親イラン武装組織ヒズボラなど、イランを支援する勢力とイスラエルの戦闘も激化していた。
イラン国営メディアは13日、攻撃初日に死亡した前最高指導者アリ・ハメネイ師の葬儀が7月4日にテヘランで始まり、9日に故郷である北東部の聖地マシュハドに埋葬されて終了すると報じた。