Parisa Hafezi John Irish
[ドバイ 11日 ロイター] - イランと米国は攻撃の応酬が続いているが、両国間では紛争終結に向けた暫定合意に達するための取り組みが活発化している。イランや欧州、米国の関係筋が11日にロイターに明らかにした。
イラン資金凍結解除に関する仕組みについて協議を進めており、覚書の詳細についてメッセージをやり取りしているという。
イラン筋3人によると、政治的な了解には達したが、外国の銀行に凍結されている数百億ドルのイラン産原油収入を解除する仕組みなど、一部の問題で詳細を詰める必要が残っている。関係筋の1人は「イランは凍結資金のうち60億─120億ドルを解放することを求めているが、米国は人道支援物資向けに段階的に解除することを望んでおり、イランへの全面的な資金返還を拒否している」と述べた。
別のイラン関係者によると、直ちに解除する凍結資産の額と、残る120億ドルのイラン資金を60日以内に支払う日程を巡り協議が続いている。
欧州の高官は「現時点では、協議は技術的な詳細と金額、つまりイランが利用可能な流動性の水準に焦点を絞っている」と語った。
事情に詳しい米国の関係者も、メッセージのやり取りが続いており、政治的な了解には達したものの、凍結資金を巡る仕組みはなお調整中だと認めた。
イラン筋によると、聖職者支配体制にとって、自らの存続のためには包括的な解決ではなく、凍結資産の解除と戦争の終結を通じて、国に最低限の息つく余地を取り戻せる枠組みこそが優先事項だという。
イラン筋の1人は「この戦争は軍事的な観点から見れば行き詰まりだ。米国はイランを攻撃しても目標を達成できなかった。交渉には進展が見られる」と指摘。「最近の軍事的な対立は、合意発表に向けた下地の可能性がある。もちろん、全面戦争への回帰を含め、あらゆる可能性は排除できない」と話した。
別のイラン筋は、経済的な負担を理由に、イランが米海軍による封鎖の解除を望んでいると述べた。