Ariane Luthi

[チューリヒ 9日 ロイター] - スイスの議員らは、同国金融大手UBSに対する自己資本要件を緩和する新たな案を検討している。実施されれば、政府が提出した法案の下でUBSが直面する負担を数十億ドル軽減できる可能性がある。関係者がロイターに明らかにした。

4月に議会に提出された法案は、クレディ・スイス破綻のような事態の再発を防ぐため、より厳格な規則の導入を目指しており、UBSが海外子会社を普通株式等Tier1(CET1)資本で完全に裏付けることを義務付けている。

2023年のクレディ・スイス破綻後に同行を買収し、スイスで唯一残るグローバル銀行となったUBSは、この規制案を「行き過ぎ」だと批判している。

協議に詳しい4人の関係者によると、新たな提案では、UBSが求められる海外子会社に対する出資比率は、政府が義務付けるCET1資本の100%ではなく、70%か80%程度になるという。

議員らは以前、少なくとも50%の出資比率を求める別の案も示していた。

政府の試算によると、政府案ではUBSは約200億ドルの追加CET1資本を調達する必要がある。

しかし、アナリストがこれまでにロイターに語ったところによると、80%の要件となれば、必要調達額は約150億ドルに減少するという。50%の要件であれば、UBSは現行の中核資本水準で事業を継続できる可能性がある。

UBSの競争力を維持するため、一部の議員はCET1に加え、より低コストなその他Tier1(AT1)資本を一部活用したい考えだという。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。