Alexander Villegas Marco Aquino
[8日 ロイター] - 南米ペルーで実施された大統領選決選投票は、開票作業が2日目に入った8日、左派のロベルト・サンチェス元貿易・観光相が、故アルベルト・フジモリ元大統領の長女で保守派のケイコ・フジモリ氏をわずかに逆転した。市場は不透明感を嫌気し、鉱山関連株を中心に下落した。
開票率が約94%に達した時点で、サンチェス氏の得票率は50.01%に上昇、フジモリ氏は49.99%に低下した。序盤はフジモリ氏がリードしていたが、地方票の集計が進むにつれてサンチェス氏が差を詰めた。
サンチェス氏は8日、議会で記者団に対し「われわれは自信を持ち、楽観している。ただ、開票率100%を待つ」と語った。発言の直後に得票率が逆転した。
投票前の世論調査では、両候補が互角だった。依然として勝敗の判定が極めて困難な状況にある。選挙当局は最終結果の確定には7月までかかる可能性があるとしている。
フジモリ氏の支持基盤である首都リマの票は先に集計される傾向がある。一方、サンチェス氏は地方で強い支持を持つ。
フジモリ氏は、リマの自宅前で記者団に対し、落ち着いた様子で冷静さを保つよう呼びかけた。「最後の1票まで待つつもりだ。全てのペルー国民にもそうしてほしい。私は大きな希望を抱いている」と語った。
サンチェス氏は憲法改正に加え、大規模な鉱山採掘権の見直しを提唱している。
これを受けて、米国上場のペルー企業株は下落した。鉱山会社カンパニア・デ・ミナス・ブエナベントゥーラは1.7%安、金融持株会社クレディコープは5.9%安。金融持株会社インターコープ・フィナンシャル・サービシズは0.3%安、iシェアーズMSCIペルー・アンド・グローバル・エクスポージャーETFは1.1%安となった。
ペルーの通貨ソルも1.3%下落した。
アリアンツ・グローバル・インベスターズで新興国債券のポートフォリオマネジャーを務めるアレクサンダー・ロビー氏は、市場はここ数週間、フジモリ氏勝利を織り込む方向に傾いていたと指摘。「市場は不透明感を嫌うものであり、この僅差の状態はペルー資産への圧力につながる公算が大きい。投票が確定するまでペルー市場には圧力がかかると予想する。特にサンチェス氏が勝利した場合、投資家はより多くのリスクプレミアムを織り込むだろう。つまり信用スプレッドの拡大、国債利回りの上昇、ソル安だ」と見通した。