ソウル中区の投票所
ソウル中区の投票所(撮影=筆者)

若者が保守を選んだ理由——「ジェンダー平等」への反発とスタバ騒動

韓国では年齢が上がるにつれて保守支持が強まり、若い層が進歩・革新系を支持する傾向が長年続いてきた。しかし今回の選挙では、その構図に大きな変化が生じた。

KBS・SBS・MBCの地上波3社による共同出口調査によると、ソウル市の60代は60.4%、70代以上は71.1%が保守に投票した一方、40代と50代は半数以上が鄭愿伍(チョン・ウォノ)・共に民主党候補を選んだ。だが、20代以下の56.8%、30代の59.7%が呉世勲候補を選択した。なかでも20代男性の75.3%、30代男性の66.8%が呉世勲候補に票を投じた。

この傾向は首都圏全域に広がっている。共に民主党の秋美愛(チュ・ミエ)候補が圧勝した京畿道でも、20代男性の約半数に当たる45.5%が国民の力の梁香子(ヤン・ヒャンジャ)候補を選んだ。同じく共に民主党の朴賛大(パク・チャンデ)候補が勝利した仁川市でも、20代男性の69.8%が国民の力の劉正福(ユ・ジョンボク)候補を選択した。

若者が保守を選んだ背景には、改善の兆しが見えない青年就業難や住宅価格の高騰で持ち家の夢を断たれたことへの不満がある。加えて、鄭愿伍ソウル市長候補が掲げた「ジェンダー平等特別市」への反発も大きかった。兵役義務を背負う20代・30代の男性が、共に民主党の推し進める女性優遇・フェミニズム政策に反感を抱いたことは想像に難くない。

さらに「韓国スタバ騒動」も無視できない。韓国スターバックスがタンクデーを告知すると与党が不買運動を呼びかけたが、そのあおりを受けたのが20代から30代のスターバックス従業員だった。同世代が被害を受ける姿を目の当たりにした若者が、不買運動を批判した国民の力の支持に傾いたとみられている。

ソウル市民の保守選択は市長にとどまらない。与党・共に民主党はソウル市内25区の3分の2に相当する17区で勝利したが、都心の中区・龍山区、住宅価格の高騰が続く瑞草区・江南区・松坡区では国民の力が勝利した。

前代未聞のトラブル発生
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