6月3日午後6時、韓国の未来を占う「第9回全国同時地方選挙」の投票が締め切られた。今回の選挙は、李在明(イ・ジェミョン)政権発足から約1年という節目に実施された全国規模の選挙であり、事実上、現政権に対する中間評価の性格を帯びている。YTN、聯合ニュースなど韓国メディアが伝えている。
 

過去最高水準の投票率、民意の「審判」か

中央選挙管理委員会の集計によると、午後5時時点の暫定投票率は57.4%と歴代最高の数値を叩き出している。最終的な投票率は60%を上回る見通しだ。​

この高い関心の背景には、与野党が掲げた激しいスローガンがある。与党「共に民主党」は、野党を「内乱勢力」と位置づけ、その審判を訴える「内乱勢力審判論」を展開。一方、野党「国民の力」は、現政権の運営を問う「政府審判論」を前面に押し出し、支持を訴えてきた。

有権者の関心は、切実な生活問題にも向けられていた。ソウル市内の投票所で取材に応じた83歳の女性は、「物価が安定し、生活経済に役立つ行政を行ってほしい」と語り、初めての1票を投じた18歳の女子高校生は、「家賃や若者の雇用問題を解決してくれる人に投票した」と、期待を口にした。

前代未聞の「投票用紙不足」に野党が猛批判

順調に進んでいたかに見えた投票だったが、午後に入りソウル市内の複数の投票所で「投票用紙が足りなくなる」という異例の事態が発生した。特に松坡(ソンパ)区の蚕室(チャムシル)周辺や、江南(カンナム)区、広津(クァンジン)区などの投票所で混乱が生じた。

この事態に、野党「国民の力」は激昂している。宋彦錫(ソン・オンソク)共同選挙対策委員長は「19世紀でもあるまいし、投票用紙がなくて投票できないなどということがあっていいのか」と、管理体制の不備を厳しく指弾。裵賢鎮(ペ・ヒョンジン)ソウル市党委員長も記者会見を開き、「民主主義の根幹を揺るがす事態であり、管理システムが崩壊した証拠だ」と述べ、選挙後に徹底した真相究明と責任追及を行う構えを見せている。

中央選管は、予想を上回る投票率によって準備していた用紙が不足したと説明し、急遽用紙を移送した。締め切り時間を過ぎても、待機中の有権者は投票可能であると呼びかけたが、数十分の待ち時間に耐えかねて投票を諦め、帰宅する市民も現れるなど、波紋が広がっている。

出口調査は「共に民主党」が圧倒、ソウル・釜山も優勢
【関連記事】