Stephen Nellis Jeffrey Dastin

[サンフランシスコ 2日 ロイター] - 米マイクロソフトは2日、自律型の業務アシスタントや関連機器、エヌビディア製チップを搭載したパソコン(PC)、自社開発の新たな推論モデルなど、人工知能(AI)関連の幅広い取り組みを発表した。アプリの枠を超え、AIを中心としたコンピューティングの再構築を進める狙いだ。

サンフランシスコで開いた年次ソフトウエア開発者会議「マイクロソフト・ビルド」で同社幹部は、より広範な戦略転換を打ち出した。同社はソフトウエアを操作する従来モデルに代わり、AIエージェントが複雑な作業を自律的に遂行する仕組みへの移行を進めている。オープンAIやアンソロピックとの競争が激化する中、これらのエージェントを新たな機器や高性能PC、自社モデルと組み合わせることで、スタックと呼ばれるエンドツーエンドのAIシステムの支配を拡大し、法人顧客を囲い込もうとしている。

マイクロソフトはエヌビディアのチップを搭載した新型PC「サーフェスRTXスパーク・デブ・ボックス」を披露し、サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)はこれを「夢のマシン」と呼んだ。

クアルコムと聯発科技(メディアテック)のチップを基盤とした、スマートスピーカーやキーカード型バッジほどの大きさのデバイスを含む試作品群も明らかにした。

これらのデバイスは画面とマイクを備えるが、スマートフォンのように従来の基本ソフト(OS)やアプリを動かすのではなく、クラウドコンピューティングシステムと連携してAIエージェントを動かし、特定のタスクを遂行する。

<エヌビディア半導体搭載の「夢のマシン」>

エヌビディアは1日、PCにAI機能を直接搭載する新PCチップ「RTXスパーク」を発表した。

「サーフェスRTXスパーク・デブ・ボックス」はマイクロソフトが今週エヌビディアと共同で発表したノートPCに続く製品で、マイクロソフトの幹部は、大半のPCでは読み込めない1200億パラメーター(モデルの複雑さの大まかな指標)のAIモデルが同マシン上で動作する様子を披露した。

マイクロソフトはまた、複数のAIエージェント群を操作してユーザーの日常的な作業を実行させることができるオープンソースソフトウエア「オープンクロー」をウィンドウズ上で動作させるためのツールを開発中だと明らかにした。

自社ソフト「コパイロット」内に新しいAIエージェント「スカウト」を導入するとも明らかにした。ユーザーの判断を必要とするメールやメッセージの収集といったタスクを実行できるという。

同社はさらに、「超知能(スーパーインテリジェンス)」に注力するAI部門の最新動向も公表した。アンソロピックとオープンAIへの追い上げを目指す同部門は、クラウドハイパースケーラーの中で最も効率的だとする音声書き起こしAIモデルと、グーグルに対抗する画像生成モデルをリリースした。

マイクロソフトによると、同部門初の推論モデル「MAIシンキング1」は、アンソロピックが今年公開した「クロード・オーパス4.6」と同等の性能を示したという。アンソロピックは先週、「オーパス4.8」を発表した。

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