トランプの攻撃は的外れ
レオ14世が約50年前に数学を学んだビラノバ大学でカトリック倫理学を研究するエマ・マクドナルド・ケネディ助教は、トランプの攻撃は的を外したと指摘する。
「レオ14世はアメリカの公の場で特異な位置にある。他の指導者のような政治的野心や利害を持たない。だからこそ純粋に、道徳的かつ預言的な発言をする代え難い特別な力がある。それがドナルド・トランプをいら立たせている。トランプはこの分野で張り合うことはできないからだ」
ただし、この道徳的権威は政治の外に存在するわけではない。むしろ政治そのものを動かし始めている。
共和党にとって、それが戦略的にどう影響するかは不透明だ。24年の大統領選を戦った共和党の保守連合は、接戦州の中南米系カトリック教徒を含む労働者階級の票に依存していた。この連合は経済的なアピールと文化的保守主義の微妙な均衡の上に成り立っていた。カトリック票は今年11月の中間選挙の接戦区でも大きな比率を占める。小さな変化でも大きな影響を持ち得る。
変化は既に始まっている可能性がある。ポリマーケットなどの予測市場では、民主党が下院の多数派を奪還するとの見方が優勢だ。
中南米系のトランプ支持率は低下傾向にある。フロリダ国際大学の26年3月の全米調査によれば、支持率30.7%に対し不支持率は66.7%。24年に共和党支持へ舵を切った集団の動きが明らかに逆転している。
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