<ダイヤモンドもマグロも、迅速かつ透明な取引ができるようになる>

※12月4日号(11月27日発売)は「インターネットを超えるブロックチェーン」特集。ビットコインを生んだブロックチェーン技術は、仮想通貨だけにとどまるものではない。大企業や各国政府も採用を始め、データ記録方法の大革命が始まっているが、一体どんな影響を世界にもたらすのか。革新的技術の「これまで」と「これから」に迫った。

(この記事は本誌「インターネットを超えるブロックチェーン」特集より転載)

ある推計によると、2022年までに110億ドル近くが「ブロックチェーン経済」に投じられる見込みだ。

技術的な利点を考えれば、納得の投資だろう。ブロックチェーンは基本的にハッキングや改ざんができない。取引のたびに手数料を取る「信頼できる仲介者」は必要なくなる。さらに、連結されたコンピューターの「集団的知性」は、グーグルやアマゾンなどの大企業が巨大なサーバーとデータを管理するクラウドに取って代わることもできる。

ブロックチェーンは私たちの日常生活をどのように変えるのだろうか。

個人情報は自分で一括管理

スタートアップのuポートは、デジタルIDサービスを間もなく開始する。さまざまなデジタルサービスを利用する際の身分証明を一元的に管理できる上、どのサービスにどこまで情報を開示するかを、自分で決めることができる。本人の明示的な同意がなければ、企業は個人情報を収集できない。

仲介業者抜きの不動産投資

ブロックチェーンのアプリやサービスを開発するコンセンシス社から生まれたメリディオは、極めて小口の不動産売買をブロックチェーンで管理できるプラットフォームを開発している。不動産投資に及び腰な投資家を取り込むという狙いもある。

iTunesはいらない!

コンセンシスの出資を受けたウージョ・ミュージックは、スマートコントラクト(契約の自動化)に注目した音楽配信プラットフォームを開発している。iTunesやスポティファイなど配信サービスの仲介を飛ばして、アーティストが消費者に直接楽曲を提供することができ、対価も直接支払われる。

働き方の可能性が広がる