再エネを十分に使い切れていないという日本の課題

もっとも、EVが生み出す価値は国や地域によって異なる。

欧米では、電力需給に応じて小売料金が変動するダイナミックプライシングの導入が進んでおり、EVユーザーは電力価格が安い時間帯に充電することで経済的メリットを得やすい。こうした料金差を活用した電力小売り向けサービスが、VGIの有力なビジネスモデルとなっている。

一方日本では、一般需要家向けの電力料金が欧米ほどリアルタイムで大きく変動することはなく、単に電力価格の安い時間帯へ充電を誘導するだけでは、EVユーザーは経済的メリットを感じにくい。

日本におけるVGIの価値は、料金の差益にとどまらず、再生可能エネルギーを十分に使い切れていないという電力システム上の課題解決にある。日本では太陽光発電の導入が進んだ地域では、昼間に発電量が需要を上回った場合に出力を抑制することもある。

現在、EVへの充電は自宅や車庫で夜間に行う想定が一般的だが、太陽光発電で最も多く発電するのは昼間だ。特に通勤用EVは職場の駐車場に長時間停車していることが多い。この時間帯にEVに充電できれば、使い切れずに抑制されていた再エネ電力を有効活用できる。

日本でも産業界が先行、政府もEV活用の検討を本格化
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