ハンタウイルスとその他の健康上の懸念

DRCでエボラ流行が起きている一方、アルゼンチンではここ数年で最大級のハンタウイルス流行の一つが発生している。その少し前にはクルーズ船内で流行が報告され、8人の感染者と複数の死者が出た。アメリカでは、ウイルスに曝露した可能性があるとして、41人が引き続き監視下に置かれている。

アルゼンチン代表のサポーターは6月、ダラスとカンザスシティの2都市に押し寄せる可能性が高い。同国から来るサポーターの正確な人数は不明だが、2022年W杯に関する報道から考えると、アルゼンチンからカタールへ渡航したファンは3万5000~4万人と推計されている。

アフリカ疾病予防管理センター(アフリカCDC)は、米CDCによる渡航制限と、米国務省がDRCへの渡航勧告をレベル4に引き上げ、アメリカ人に同国へ渡航しないよう促したことを批判している。この渡航制限は「公衆衛生上の利益が限定的」である一方、経済面、人道面、運用面で重大な影響をもたらすというのだ。アフリカCDCのジャン・カセヤ事務局長は、感染拡大を発生源で抑え込むための支援拡大を主張し、「差別ではなく連帯」を求めた。

ちなみに、DRCの選手はいずれも同国内を拠点としていないため、チームが渡航制限の影響を受ける可能性は低いという点も見逃せない。サッカー情報サイト『transfermarkt.com』によると、26人のメンバーの全員が、ウェストハムやニューカッスル(どちらもイギリス)など、他国のクラブでプレーしている国内クラブに所属している選手はいない。

世界中の注目を集めるW杯は、スーパースプレッダーとなってしまうのだろうか。

【動画】W杯はエボラ出血熱の感染拡大を助長するかも
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