Hiroko Hamada
[東京 30日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は続落し、前営業日比612円84銭安の5万9304円62銭となった。米原油先物価格の高止まりや、日米中銀のタカ派姿勢などが重しとなり、日経平均は一時800円超安となる場面があった。直近の急ピッチな上昇の反動で利益確定売りが出たとの見方もあった。一方、企業決算を手掛かりにした物色は活発だった。
日経平均は前営業日比432円安でスタートした後、下げ幅を広げ、前場中盤に一時817円安の5万9100円まで値下がりした。指数寄与度の大きいAI(人工知能)・半導体関連株が安く相場の重しとなった。米WTI原油先物は足元、1バレル=108ドル台で推移しており、「原油高による業績への悪影響が意識された」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。
ただ、水準をどんどん切り下げる展開にはならず、売りが一服した後は5万9300円を軸にもみ合った。好業績銘柄は大幅高となるなど、決算を手掛かりにし売買もみられた。
米連邦準備理事会(FRB)は28─29日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を3.50─3.75%に据え置くと決定した。ただ、決定は賛成8、反対4と意見が割れたほか、インフレ懸念の高まりが示唆され、タカ派的と受け止められた。
東海東京インテリジェンス・ラボのシニアアナリスト・澤田遼太郎氏は「原油高や日米中銀のタカ派化など悪材料が重なり、利益確定の口実にされたようだ」と話している。
企業決算が本格化する中、ガイダンスリスクについては過度に警戒する必要はないのではないかと、澤田氏はみている。原油高は業績を下押しする要因にはなり得るものの、「コスト高を見込んだ上で企業側も見通しを出してくる可能性が高い」として、非開示リスクへの懸念は高くないのではないかという。
TOPIXは1.52%安の3714.92ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は4兆5399億8900万円だった。東証33業種では、金属製品、海運、食料品の3業種が値上がり。陸運、建設、銀行など30業種は値下がりした。
個別では、指数寄与度の大きいアドバンテストや東京エレクトロンが下落。フジクラも軟調。ソフトバンクグループはしっかりだった。
28日に決算を発表した銘柄では、オリエンタルランド、富士通が大幅安となった。一方、TDKが大幅高となり年初来高値を更新、マキタも大幅上昇した。主力のソニーグループやトヨタ自動車が軟調だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり255銘柄(16%)に対し、値下がりが1285銘柄(81%)、変わらずが31銘柄(1%)だった。