Aditya Soni Mrinmay Dey
[24日 ロイター] - 米東部メーン州のミルズ知事(民主党)は24日、大規模データセンター建設計画の一時凍結を求める法案に対して拒否権を行使した。法案が成立していれば、米国で初めて州レベルでのデータセンター建設に待ったがかかるとみられていた。
一時凍結の対象は、20メガワット(MW)を超える電力を必要とするデータセンターで、凍結期間は最長で2027年10月。それまでに州議会が任命した専門評議会が、州の電力網や電気料金、水資源に与える影響を調査することが盛り込まれた。
ミルズ氏は州議会宛て書簡で、一時凍結の考え自体には賛成だが、州の雇用と税収にとって重要なジェイ町で建設中のプロジェクトが対象に含まれたことで、拒否権を発動したと説明している。
ジェイ町では2023年に製紙工場が閉鎖され、数百人に上る失業者が発生。ミルズ氏によると、新たなデータセンターの建設作業で800人強、さらに恒久的に少なくとも100人の高賃金雇用を生み出すという。
ミルズ氏は、知事命令を通じてデータセンターの影響を検討する委員会を別途設置するとともに、州の主要な企業税制優遇措置の対象からデータセンターを除外する法案には署名した。
今回の一連の動きは、データセンター規制のあり方を巡る手掛かりとして全米の注目を集めていた。同時にデータセンターには環境問題や電気料金上昇による家計負担増といったマイナスの側面と、大規模投資と税収面の恩恵というプラス要素がある中で、政治家が難しい判断を迫られる実情を浮き彫りにしている。