Tomo Uetake

[東京 24日 ロイター] - 日本郵政グループのかんぽ生命保険は24日、2026年度の一般勘定資産の運用では円債を「買い目線」でみて、保有債券の償還で得る2兆円弱の資金を国債を中心とした国内債券に幅広く振り向ける計画を示した。円債の残高自体は横ばいを見込む。

野村裕之執行役・運用企画部長が資産運用方針説明会で明らかにした。

野村氏は「日本にいよいよ金利とインフレのある世界がやって来た。パラダイムシフトを考える時だ」と述べ、同社の総資産の7割近くを占める円債運用を積極化していく考えを示した。

保有する債券の26年度中の償還額は2兆円弱と見込んでおり、「償還分を全て打ち返す」(野村氏)規模で20年物を中心とした幅広い年限の日本国債のほか、社債や地方債の購入を計画している。過去の超低金利の時期に購入した債券を売って利回りの高い債券に入れ替える取り組みも継続する。この結果、円債の残高はほぼ変わらない見通し。

日銀の金融政策については、年度内に1回もしくは2回の追加利上げがあると想定。「高市政権は責任ある積極財政をうたっているものの、中東情勢など大きなイベントにより市場では積極財政への警戒感も生まれやすく、超長期金利は高水準で推移しやすい」として、年度末の30年金利を足元(24日時点で3.66%)より若干高い3.70%と予想。超長期金利については「魅力的な水準に来ているのは間違いない」という。

外貨建て債券のうち、「円債代替」と位置付ける為替ヘッジ付きについては、円金利との相対感もみながら減らす方針。長期的には円高に進むと見込んでおり、為替リスクをとるオープン外債は「慎重目線」で取り組み、こちらも残高減少を見込む。

リスク性資産の株式は「慎重なリスクテイク」を基本姿勢とし、国内株式は「今までに買ってきた恩恵を受けるスタンス」で微減、外国株式は残高横ばいとする計画。オルタナティブ資産は、引き続き安定的に積み上げる。プライベートエクイティについては既に投資が進んでいるため、今年度はインフレに強い不動産ファンドやインフラエクイティに注力する方針。

かんぽ生命の一般勘定の総資産残高は、昨年12月末時点で58兆9774億円。うち外貨建て資産は4兆7287億円(8.0%)。

2026年度の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。 日本国債10年物利回り   2.00―3.00%(年度末2.40%) 日本国債30年物利回り   3.20―4.20%(年度末3.70%) 米国債10年物利回り    3.80―4.80%(同4.20%) 日経平均株価        4万7000―6万5000円(同5万5000円) NYダウ          4万5000─5万5000ドル(同5万ドル) ドル/円          145―165円 (同155円) ユーロ/円         165―195円 (同180円)

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