Saurabh Sharma

[ニューデリー 31日 ロイター] - 米国とイスラエルが2月28日にイランを攻撃する前日、インド船籍のLPGタンカー「パイン・ガス」は、1週間ほどでインドに帰港する見込みで、アラブ首長国連邦(UAE)のルワ⁠イス港で荷を積み込んでいた。

しかしその後、イランが要衝ホルムズ海峡で通航を選別的に許可するようになり、同船が同海峡を無事に通過できたのは、それからおよそ3週間後のことだった。

パイン・ガスの一等航海士ソーハン・ラル氏によると、待機中に27人のインド人乗組員は⁠毎日、ミサイルやドローン(無人機)が頭上を飛び交うのを目撃した。ロイターが確認した動画では、少なくとも5発の飛翔⁠体が夜空を横切る様子が映っている。

ラル氏によると、インド当局は3月11日ごろの出航に備えるよう乗組員に通知していた。しかし戦闘が激化したため、航行許可が下りたのは23日になってからで、しかもホルムズ海峡の通常の航路ではなかった。

イランの革命防衛隊はパイン・ガスに対し、イラン本土近くのララク島北側の狭い水路を航行する⁠よう指示した。ラル氏によると、インド当局とムンバイの船主セブン・アイランズ・シッピングは、全乗組員の同意が得られた場⁠合にのみ⁠航行を進めることで合意し、乗組員全員が同意した。革命防衛隊は通常ルートには機雷が敷設されているとして、ララク島ルートの航行を指示したという。

ラル氏によると、ホルムズ海峡通過中はインド海軍がパイン・ガスを誘導し、その後、オマーン湾からアラビア海にかけては約20時間にわたってインドの軍艦4隻が護衛にあたった。ホルムズ海峡の⁠通過に料金は支払っておらず、革命防衛隊がパイン・ガスに乗り込むことは一度もなかった。

インド海軍はその後、インド船籍の船舶を護衛していることを確認した。インド外務省は今月、インド海軍がインドおよび他国の船舶の航路安全確保のため、数年前からオマーン湾とアラビア海に展開していると発表した。

<LPGが不足するインド>

インドはLPGを海上輸入に依存している。LPGは国内では調理用燃料として一般的に使われている。

4万5000トンのLPGを搭載したパイン・ガスは、当初は西海岸のマンガロール⁠港で荷揚げする予定だった。しかしインド当局は、東海岸のヴィシャーカパトナム港とハルディア港で半量ずつ荷揚げするよう指示した。

イランは、中国、ロシア、インド、イラク、パキスタンなど「友好国」に対し、ホルムズ海峡の通航を許可していると述べている。

インド船6隻がすでに同海峡を通過した一方、約485人のインド人船員を乗せたインド船籍の船舶18隻が依然としてペルシャ湾内にとどまっている。

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