意思の問題か、能力の問題か

一方で、中国も本来は米国と同じように、同盟関係や影響力を通じて優位を築こうとする大国の論理に従って行動しているにすぎないと見る向きもある。中国がそれを十分に実行できないのは、意思がないからではなく、能力が足りないためだという者もいる。

独立系ジャーナリストで中国問題の論評者であるテレンス・シェンはXに「大国は支配を求めるのである。問題は、中国がはるかに弱く、同盟国を真に守ったり救出したりする能力を欠いていることである」と書いた。

また別の論者は、中国人民解放軍は依然として強力ではあるものの、基本的には自国周辺での作戦を想定した軍事力にとどまっていると指摘する。海軍も主に近海で活動する規模であり、米軍のように海外の基地網を使って、この地域で長期間にわたり軍事力を展開できる体制は整っていないという。

イランは中国にとって、アメリカに対抗するうえで一定の意味を持つ存在であり、安くエネルギーを供給してくれる重要な供給源でもあった。しかし、その存在が決定的に重要だったわけではない。

テルアビブ大学と提携する国家安全保障研究所の研究者トゥヴィア・ゲーリングはXに「中国には、アメリカとイスラエルの軍事的優位に対抗して均衡を取る手段がない」と投稿した。

「皮肉は極めて鋭い。第二次湾岸戦争におけるアメリカの『衝撃と畏怖』の軍事行動と、アラブの春の衝撃が、北京をより積極的な中東関与へと押しやったのである。ところが今、体制転換の可能性と第三次湾岸戦争を手に入れたにもかかわらず、北京はどう対応すべきか分からないままである」

【動画】中国がイランにこれ以上手を差し伸べられない理由