中国には、欧米の大学で博士号を取得した人材が大勢いるが、政府で高い地位に就いている人はほぼゼロに等しい。これは、共産党の方針だ。欧米帰りの人物は、欧米の思想に汚染されていて、いつ裏切らないとも限らないと疑われているのだ。

劉と易は、落とし穴だらけの共産党体制の中で巧みに生き延びる才能を持っていたから、出世できたにすぎない。国際感覚が評価されたわけでは全くないのだ。

要するに、今回の閣僚人事に新鮮味はない。大掛かりな組織改編と代わり映えのしない人事――この組み合わせは、習政権の今後について何を示唆しているのか。それは、全人代の議場で改革が高らかに打ち出されたのとは裏腹に、実際の前進は極めて限定的なものにとどまるという可能性だ。

組織改編だけ実行しても、大きな変革が実現するわけではない。行政機構を動かすのは、あくまでも人間だ。機構が人間を動かすわけではない。

<本誌2018年4月3日号掲載>

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