当時、モンテッソーリ教育独自の「教具」を手に入れることはできませんでしたが、根底にある考え方を私なりに吸収し、試行錯誤しながら家庭で実践していったのがよかったのだと思います。

また、子供は夢中で何かをしている時は非常に集中している時です。そんな時は決して声をかけず見守ることが大切です。どうしても子供に口出ししたくなりますが 親が話しかけると集中力も途切れます。

命令したり指示したりするのではなく、子供を観察し、ひとりでできるように手伝い、そして次の段階へとサポートしてあげる。このように育てると、集中力も、自分で考える力も自然と身についていきます。そして、ただ答えを見つけるだけでなく、自由にあらゆる発想をできる素地が備わっていくのです。

今後、AI(人工知能)が発達していく中で、これまで以上に自由な発想や創造力、新しいものや考えを生み出す力が必要とされる時代がやってきます。モンテッソーリ教育を受けて世界を変えた起業家たちのような力を、わが子にも身につけさせたいなら、家庭での「観察」がその第一歩になるでしょう。

楠本佳子(くすもと・よしこ)

「こどもみらい塾(岡山)」塾長。岡山県在住。東京理科大学薬学部卒業後、研究所に勤務。家庭教師15年、塾講師4年のキャリアをもつ。モンテッソーリ教育の考え方をベースに、東大生と早大生を育てた自身の経験、幼稚園児から高校生までを教えた経験、さらにはコーチング、心理学、脳科学の成果をまとめた独自の指導法を確立している。


『12歳までに「勉強ぐせ」をつけるお母さんの習慣』

 楠本佳子 著

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