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コミュニケーションスペース。学生と教員が分け隔てなく交流し、問題解決を図る。
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学生たちが集まりディスカッションできるスペースがフロアのあちこちに点在しており、プロジェクトワークの種類に応じて個室も選択できる。Wi-Fi完備で廊下にもスクリーンがある。
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大きなセミナールーム。研究発表会、投資家へのプレゼンテーションなど人数にあわせたコミュニケーションスペースが用意されている。

大講堂での講義を減らし、実践に時間を割く

 2つめの理念が「反転授業」。一般的な大学では教授が大講堂で講義を行い、生徒は授業以外の時間に個々の課題に取り組む。しかしラソンドでは、学生はあらかじめ自宅や図書館などでオンライン講義を受け、授業ではディスカッションや実技を行う。

 講義ではなく実践に時間を割く、最新の教育システムだ。そのため建物自体も反転授業に最適化させた。設計に携わったZASアーキテクトのコスタス・カツァラス氏は次のように語る。

「講義室をなくしたかわりに、校舎内の至るところにコミュニケーションスペースを設置しました。廊下のホワイトボードや様々なラボ、地下の広いガレージもそう。反転授業を効果的に行うには、学生たちが時間や空間の隔てなくシームレスに交流しあい問題解決に取り組む、ソーシャルな環境が欠かせません。この大学は授業を受ける場所ではなく、"コラボレートする場"なのです」

エンジニアリングは「世界を変える」ためにある

 3つめが「50/50チャレンジ」。現在カナダでは、エンジニアリングを学ぶ女性は学生全体の17〜18%程度。男女比の偏りを是正する。

「これではまるで母や娘、妹のいない食卓のよう。エンジニアリングの世界は女性の視点を見失いがちです。このままではいけない。女性エンジニアの育成は、当校の大事なミッションの1つです」(コジンスキー氏)

 何のためのエンジニアリング教育か。世界の問題を解決するためである。そう考えるラソンドに集まる学生もまた「世界を変えたい」という言葉を口にする若者たちだ。はじめに情熱ありき。1年次の最初の1カ月は解決するべき問題を徹底的に考えさせるというカリキュラムが一層学生の情熱をたきつける。

「まず"自分のパッション・プロジェクトを作りなさい"と指導します。アフリカで水の浄化システムを作りたい、貧しい人に食べ物を届けるスマホアプリを作りたい。そういう情熱が大切です。数学や物理を学ぶのはそのあとでいい。プロジェクトを実現させるためには、何が必要なのか。学生自らが学びの必要性に気づく。私たちのカリキュラムはそこから始まるのです」(コジンスキー氏)

【参考記事】光と優秀な人材を取り込む「松かさ」型ラボ

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(左)窓枠が深くとられているのも、学生が座って勉強したり、議論の際のデスクとして使えるようにとの意図がある。(右)エントランスを入ってすぐに鎮座する象徴的な内階段。上下階のコミュニケーションを高める狙いがある。
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(左)天井が高く自然光がたっぷり入るカフェテリアは、居心地の良い空間の1つ。学生、教授、職員のコミュニケーションの場としても活用されている。(右)学生はラボに置かれている工作機械を自由に使うことができる。とくに切削加工のための旋盤は各メーカーの最新モデルが揃っており、多様な加工が可能。さらにマイクロコンピューターやマイクロチップの製造機械、独自の濾過システムを使ったクリーンルームも用意されている。
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土木工学のためのラボの一角。水圧でコンクリートや鉄の強度をテストする。振動が周囲に影響しないよう、「建物のなかに建物がある」独立構造。
新しいエンジニア教育を