国連のグテレス事務総長は22日、ジュネーブで開かれた国連貿易開発会議(UNCTAD)の会合で、貿易紛争や貿易障壁の高まりに対する懸念を指摘し「ルールに基づく貿易のシステムは崩壊の危機にある」と述べた。関税によって世界貿易が重大な課題に直面し、途上国が特に深刻な影響を受けると指摘した。

トランプ米大統領が今年1月の就任後に表明した関税措置は、金融市場にショックを与え、世界経済全体で不確実性が広がった。スイスやブラジル、インドといった貿易相手国はなお、米国との協議に追われる状況だ。世界貿易機関(WTO)の枠組みで合意された国際貿易ルールは、圧力にさらされている。

グテレス氏は「サプライチェーン(供給網)は混乱し、貿易障壁は高まっている。後発開発途上国の中には、世界貿易でわずか1%程度しか占めていないにもかかわらず、40%の法外な関税に直面している国もある」と指摘した。

欧州連合(EU)は米国向け輸出品の大半に関して関税15%で合意した一方、米国による後発開発途上国に対する関税は、より高く設定されたままの場合が多い。

WTOは今月、米関税措置の影響が遅れて現れるとみられるとして、2026年の世界の商品に関する貿易の伸び率見通しを0.5%と、8月時点での1.8%から大幅に下方修正した。



[ロイター]
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