「大学の学位はすでに『商品』になり、専門スキルこそが高い価値を持つようになった。私たちは20世紀の取引関係を逆転させてしまった。いまや20万ドル(約3000万円)をかけた教育が、見習い期間を経た技能職の5年目の給与に届かない初任給しか得られない。そして技能職にはその負債もない」

人事コンサルタントのブライアン・ドリスコル(Bryan Driscoll)氏は、本誌に次のように語っている。

「この変化は、技能職よりもむしろホワイトカラーの仕組みそのものを映している。労働者は新しい世界に『向かっている』のではなく、『今の構造から逃げている』のだ」

「権威と安定を約束されたはずの企業社会が、実際には疲弊と不安定をもたらした。これは、企業の不安定さや賃金停滞、そして『パソコンを使って働く=成功』という幻想に対する静かな反乱でもある」

トンプソン氏は、今後数年で技能職に流入する労働者の増加に対し、「その受け皿が追いつかない可能性がある」と指摘する。

「技能職の世界では、長年にわたり人手の供給バランスが崩れていた。現在の高賃金は人材を引き寄せているが、供給が増えれば競争が激化し、賃金はやがて下がるだろう。その結果、一部の労働者は再びホワイトカラー職に戻ることになる。これは労働市場の循環的な構造にすぎない」

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