<ロシアはドローンを「日常的な攻撃」と「一斉攻撃」の2通りで使い分けている>

<この記事の前半はこちら:ドローンが戦争の常識を覆す...ウクライナ戦争に見る「非接触型戦争」の最前線とその実態

ロシアは量産性を生かし、戦略を大きく変えた。今のロシアはドローンを「日常的な攻撃」と「一斉攻撃」の2通りに使っている。

日常的な攻撃の目的は持続的な圧力をかけることだ。数は比較的少ないが、自爆型ドローンを連日発射している。一斉攻撃は巡航ミサイルや弾道ミサイルも組み合わせた大規模な作戦で、ウクライナの防空システムを圧倒するのが狙いだ。

筆者の所属する戦略国際問題研究所(CSIS、ワシントン)の分析では、22年に一斉攻撃に使われたドローンとミサイルは約100機で、攻撃頻度は月1回ほどだった。これが今年半ばには平均370機近くに増え、攻撃頻度も8日に1度になった。

こうした一斉攻撃の目的は、特定の標的を破壊することではない。ウクライナの軍や市民に心理的打撃を与えることだ。

一晩に500機以上の自爆型ドローンを送り込めば、首都キーウなどの都市部を直撃し、市民の恐怖と不安を高められる。市民は迎撃できたドローンの数には関心がない。サイレンや爆発、眠れぬ夜といった経験そのものに苦しむ。ロシアが生み出そうとしているのは、まさにこの疲労と恐怖が渦巻く空気だ。

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