「境界線を尊重して」というミュージシャンの訴えに反論も

エバンスさんはその日、ユーリズミックスのヒット曲「スイート・ドリームス」を歌っていた。すると、1人の女性が演奏を妨害しようとしたのだ。「数杯飲んで楽しんでいるグループには慣れているし、その夜はプレミアリーグの最終戦直後だったので、いつもより賑やかで騒がしかった」とエバンスさんは振り返る。

エバンスさんは通常、「スイート・ドリームス」をライブの最後に演奏しており、曲のほぼ半分くらいまでは「異常はなかった」という。ところが、女性がエヴァンさんの元にやってくると、状況は一変した。

「彼女はマイクを使わせてほしいと頼んできたので、私は首を振ってそれはできないと示した」とエバンスさんは言う。

「彼女は私のそばにしばらくいて、その後踊り始め、演奏中の私に寄りかかってきた。彼女がやめないとわかったので、触れないように少し距離を取った。すると彼女は体勢を変えて私に体重をかけ、ループステーションを踏んだ」

機材や自分自身への「さらなるリスク」を避けるため、エバンスさんは曲を途中で切り上げることにした。「彼女は友人たちのところに戻り、それ以上は何も言わなかった」とエバンスさんは言う。「私がステージから降りる際、友人の1人が笑いながら謝罪してきた」

エバンスさんは、「境界線は常に尊重されなければならないことを示したい」と、この動画をTikTokに投稿した。「1人でもこの動画を見て、ミュージシャンのスペースに立ち入る前に考え直してくれれば、私の意図は達成されたことになる」

しかし、動画に対するコメントのすべてが好意的なものではない。「彼女に歌わせるべきだった。パブなんだし、彼女は楽しんでいた」といった声もあった。

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