国連が設立した非営利団体「テック・アゲインスト・テロリズム」の上級アナリストであるルーカス・ウェバーは、「ISのプロパガンダは23年10月7日のハマスによるイスラエル襲撃以降、地域紛争にかなりの重点を置いている」と指摘する。

このことは、ISがカシミール地方をめぐるインド・パキスタン間の紛争やロシアのコーカサス地方で続く反乱、中国北西部の新疆ウイグル自治区での分離主義運動を利用しようとしていることからも明らかだ。

大国間の摩擦を巧みに利用

ウェバーはこれについて、ISホラサン州が「地政学的な緊張を利用して目的を推し進めることにたけている」証拠だと分析。彼らは繰り返し「地域紛争に戦略的に介入し、大国間の摩擦を巧みに利用して影響力と活動範囲を拡大している」と語る。

だがISホラサン州がその戦略を推し進めるには、イランのような不安定な国で拠点を確立する必要がある。「彼らは既に紛争の当事者である国の内部で安全保障上の隙を見つけ、そこを突いている」と、ウェバーは言う。

「国が複数の反乱や地政学的緊張に対応し切れなくなり、監視や対応能力が弱まったところを狙ってメンバーを勧誘し、自分たちのプレゼンスを強化している」

チャンスさえあればアメリカ関連の標的を攻撃
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