翌朝のキーウはすっかり日常を取り戻していた。ほとんど眠れなかったはずなのに、通りを行く人々は生き生きして見えた。だがその静かな強さの裏には、また一夜を爆撃の下で過ごしたという事実の重みと3年以上に及ぶ戦争の傷が刻まれている。

私はあの年配女性たちの隣に座って考えていた。ロシアは彼女たちのようにソ連時代の教育を受けた人々の心にも何かを目覚めさせたのだと。その何かとは、ウクライナに不利な和平協定で揺さぶられたとしても変わらない誇りや勇気、そして打たれ強さだ。3年に及ぶ爆撃でも折れなかったウクライナ人の心は、決して折れない。

西側諸国に支援疲れが見えるのは確かだ。海の向こうから見れば、しょせんは対岸の火事。だから戦争は終わらない。終わらせる気がないからだ。ロシアのやり方は分かっている。分からないのは、より良い世界を支持すると主張する人たちの沈黙だ。

ウクライナは誰にも、ウクライナのために死んでくれと頼んではいない。死ぬのはウクライナ人だ。でも文明や自由、そして真実を重んじるのなら、せめて支援は続けてくれと頼んでいるだけだ。

空襲後の朝日
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