市町村レベルで見ると、もっと高い値が出てくる。徳島県内の11市町、熊本県内の20市町の交通弱者世帯割合を計算してみた。<表2>は、両県内の自治体を高い順に並べたものだ。

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熊本の長洲町では5割、徳島の阿波市と美馬市では8割を超える。これから先、身寄りのない高齢者が増え、かつ公共交通網も縮小してくる(赤字路線の廃止など)。後期高齢世帯の多くが交通弱者という自治体は、今後増えていくだろう。

対策は、高齢者の移動手段の開発と、高齢世帯に物資やサービスを届けることからなる。前者は移動のための小型マシンの提供や乗り合いタクシーの普及等で、後者ではドローンのようなテクノロジーも活用されるようになる。

前者は、高齢者の健康維持の上でも大事だ。移動手段がないからと、自宅に籠りっきりでは、認知症のような病気も進行しやすくなる。今ではライドシェアが部分解禁されていて、一般人が自家用車で高齢者を送迎することができる地域もある。若者の地方移住を促す「呼び水」になればしめたものだ。

<資料>
総務省『住宅土地統計』(2023年)

【チャート】後期高齢世帯の「交通弱者」の割合(全国都道府県別)