インド人2人とネパール人6人で構成されたロシア軍のストームZ部隊
ストームZ部隊(パサンらインド人2人とネパール人6人) RAJA PATHAN

しかし、すぐに彼らは小さなグループに分けられ、それぞれ異なる出発日を告げられた。8日をかけて全員がモスクワに向けて出発した。

彼らは皆、似たような話に誘われてロシア行きを決めた──高額な報酬の仕事と、外国の市民権を取得できる可能性と。インドの労働市場は危機的状況で、労働適齢期の人口の半分以上が公式には雇用されていないから、これは魅力的な話だった。

月給20万ルーブルと永住権

サルファラーズは23年6月までコルカタの5つ星ホテルの厨房に勤めていた。週7日働いて月給はわずか1万8000ルピー(約3万1000円)。壊疽(えそ)のために高額な医療費がかかる父親を、どうにか養っていた。

経営者が代わって職を失い、ネット上で職探しをしていたサルファラーズは、9月にYouTubeで「ババ・ブログス」というチャンネルを見つけた。ドバイ在住のファイサル・カーンというインド人が、スキルが低いインド人にも世界各地で高給の仕事があると話していた。

ある動画(現在は削除)でカーンは、ロシア軍が「警備補助員」を募集していると宣伝した。前線からかなり離れたところで後方支援に従事して、月給は最高20万ルーブル(約35万8000円)。

「(ロシア)政府はこの状況で支援業務に就く人に、恩恵を与えるべきだと考えている。この仕事は永住権の取得につながる」と、カーンは9月にアップされた別の動画でサンクトペテルブルクの街を歩きながら語っている。

「5分とたたずに私は彼に連絡した」と、サルファラーズは振り返る。

留学のはずが軍事基地で訓練も
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