2007年に登場したTor-M2は、ロシア軍が航空機や精密誘導兵器を撃墜するために使用している短・中距離ミサイルシステムの一つだ。Tor地対空ミサイルシステムにはいくつかのバリエーションがあり、Tor-M2はTor-M1の改良版だ。

ロシア国営メディアによれば、全天候型システムであるTor-M2の射程は10マイル(約16キロ)弱で、航空機、巡航ミサイル、ドローン、対レーダーミサイル、「スマート爆弾(誘導爆弾)」など、さまざまな兵器システムに対抗できるよう設計されている。

ロシアの国営タス通信はTor-M2を「最先端」のシステムと評しており、2020年にはTor-M2用に設計されたドローンに対抗するための小型ミサイルが発表された。

米軍によれば、この小型ミサイルは「特に群れを成して飛ぶ」ドローンに対する、より優れた防御システムとして設計されている。つまり、複数あるいは多数のドローンが同じ目標に向かう状況だ。

Tor-M2は車輪または無限軌道で移動し、後期型は一度に4つの目標を攻撃できる。ロシア国営の武器輸出業者ロスオボロンエクスポルトによれば、このシステムは「敵対的環境」または「ジャミング(レーダー波に対する妨害)」環境における中高度・低高度・超低高度の空域をカバーする。

アメリカのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)によれば、Tor-M2は3人の乗員によって操作され、改良された探知レーダーを搭載しており、「反応時間の短縮」などを実現している。

(翻訳:ガリレオ)

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