一方、警戒情報発出だけでなく、実際の摘発ケースも明らかになっている。例えば、2021年3月、インド当局はニューデリーおよび南部ケララ州、カルナータカ州で、イスラム国関連組織の一斉摘発を実施した。
逮捕者の詳細は公表されていないが、2015年から2019年にかけて、ケララ州からだけでも50人以上がイスラム国の活動に参加するため国外に渡ったとされる。
2020年8月には、独立記念日を標的にしたテロを計画していたイスラム国支持者がニューデリーで逮捕され、その自宅から大量の爆発物が押収された事例も明らかになっている。
今後の動向
今日、4月のカシミールでの民間人を標的としたテロにより、インドとパキスタンの間では軍事的な緊張が高まっており、それは多くのメディアが報じているところだ。しかし、テロリズムの観点から懸念されることはメディアでは報道されていない。
テロリズムの観点から懸念されるのは、今回のテロ事件がイスラム過激派関連ということで、インド当局が国内のムスリムコミュニティへの監視や圧力をいっそう強化。
過剰な取り締まりや摘発の結果、インド国内で多数派ヒンズーと少数派ムスリムとの間で不和や亀裂が深まり、それをチャンスと捉える国外のイスラム過激派がSNSなどでリクルート活動を強化し、インド国内から自発テロリストが増えることである。
無論、過剰な懸念が広がるほどインド当局も圧力を強化しやすくなるので、冷静に脅威を捉える必要があるが、インド国内のテロ情勢の今後にも配慮が必要だろう。
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