二番目の原因としては、韓国政府が、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために続けてきた厳しい行動制限を大きく緩和したことが挙げられる。韓国政府は10月末時点で1日の新規感染者数は依然1,500~2,200人に達していたにもかかわらず、ワクチンの接種完了率が70%を超えたのをきっかけに、経済活動を優先させる方向にコロナ対策を切り替え、11月1日から第1段階の行動制限緩和策を実施した。

午後10時までにしていた飲食店の店内営業時間の規制を撤廃したほか、屋外スポーツイベントの観客も定員の50%まで入場できるように緩和した。また、ワクチン接種を条件に最大8人に制限していた私的な集まりも、ワクチン接種の有無に関係なく首都圏では最大10人まで、非首都圏では最大12人まで許容することを決めた。このように行動制限を大きく緩和したせいか新規感染者数はじわじわと増加し続けている状況だ。

3番目の原因は、韓国の気温が日本より低い点だ。新規感染者が最も多く発生しているソウルの今年10月と11月の平均最低気温はそれぞれ0.5度と1.3度で、同じ期間の東京の平均最低気温15.2度と8.3度を大きく下回る。韓国では昨年も気温が下がる11月中旬から新規感染者が増加しはじめ、クリスマスに新規感染者数がピークに達した経験がある。今後日本でも気温が下がるにつれて、新規感染者数が増えるのではないかと心配である。

韓国政府は、現行の措置を4週間続け、2週間の評価期間を経てから、第2段階で大規模イベントを許可し、第3段階では会食の人数制限を撤廃する方針である。しかしながら、11月に第1段階を実施してから新規感染者数が増加していており、今後さらに気温が下がることを考えると、現在より行動規制を緩和することはそれほど簡単ではないと考えられる。

今後ファイザー製やモデルナ製のワクチンを中心に3回目の接種(ブースター接種)率を増やすと共に、気の緩みを最大限抑制しながら、新型コロナウイルスに対応していく必要があるだろう。日本では新規感染者数が大きく減少しているものの、まだその原因は正確に把握されていない。北海道では第6波の予兆が現れたという報道も出始めている。本文で紹介した韓国の事例が第6波の波を最大限小さくするのに少しでも貢献できれば幸いである。

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