<テレワークがニューノーマルになりつつある今、企業は社員のメンタルヘルス不調に気づき、ケアする方法を採り入れる必要がある>

新型コロナウイルスが長引く中で、うつ病などメンタルヘルス不調者に対する企業の対応が注目されている。メンタルヘルスとは、「心の健康状態」という意味であり、世界保健機関(WHO)ではメンタルヘルスを「個人が自身の能力を発揮し、日常生活におけるストレスに対処でき、生産的に働くことができ、さらに自分が所属しているコミュニティに貢献できるような健康な状態である」と定義している。

厚生労働省が15歳以上の男女を対象に2020年9月に実施した調査によると、2020年の2月~3月の期間、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、「そわそわ、落ち着かなく感じた」人は31.9%、「神経過敏に感じた」人は21.2%、「気分が落ち込んで、何が起こっても気が晴れないように感じた」人は12.0%等、回答者の55.1%がメンタルヘルスに不安を感じていることが明らかになった。

また、株式会社ネオマーケティングが2020年10月15日から2020年10月19日までに20歳以上の男女1000人を対象に実施した調査結果によると、新型コロナウイルス流行後にメンタルヘルスの不調を感じている人は回答者の46.4%に達し、この割合は男性(40.0%)より女性(52.8%)の方が高いという結果が出た。そのうち体調・健康管理に不満や不安がある人は、72.0%(男性67.0%、女性77.0%)であった。

さらに、最近はテレワークが長期化することにより、「コミュニケーション不足や孤独感」、「生活リズムの乱れ」、「運動不足」などの影響でメンタルヘルスの不調を感じる人が増えたとも言われている。テレワークがコロナ対策として急速に普及してきただけに、足元では「外出できないことへの閉塞感」、「自宅の作業環境未整備によるストレス」、さらに「家族構成による仕事への集中しづらさ」などが重なっていることもメンタルヘルス不調の原因となっている。

メリットを感じる層も

ただ、徐々にテレワークに慣れてくるにつれ、この状況をメリットととらえるケースも見られ始めている。例えば、ワーク・ライフ・バランスの向上を実感する人や、ワーケーションの利用、移住による住環境の改善、地域コミュニティへの参加といった新たな生活様式を模索する人が生まれている。また従来からメンタルヘルス不調の最大要因とされている職場の人間関係によるストレスについては、出社しなくてもよくなるために軽減される、という人もいる。

こうした状況を踏まえると、テレワークはメンタルヘルス不調を増幅するだけではないようだ。従って、今後テレワークの常態化やさらなる普及が進めば、新たなメリットが生まれることも意識して、メンタルヘルス対策を再考していく必要があると考えられる。

従業員にとってのテレワークのメリットとしては、通勤ストレスの解消、通勤時間がなく有効な時間活用が可能、人に会わないことによるストレス軽減、育児や介護と仕事の両立が可能、睡眠時間の増加、感染症罹患の可能性低下などが挙げられる。

デメリット解消の独自の取り組み
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