不動産価格の高騰も未婚化・晩婚化の一因になっている。ソウル市のマンションの売買実取引価格指数(2017年11月=100)は、文政権が誕生した2017年5月の94.1から2021年4月には164.9となっており、約1.75倍上昇した。韓国では結婚前に男性側が家を用意する慣習があるものの、不動産価格の高騰は男性の結婚のハードルを高め、婚姻件数の減少につながっている。

今後、韓国で出生率が回復されないと2750年には国が消滅するという予測(推計基準:2013年の出生率1.19)も出ており、韓国政府は強い危機感を抱えている。2022年3月の大統領選挙で、各候補者はバラ色の少子化対策を公約として打ち出す可能性が高い。そうなると、出産や育児に関する手当は現在よりさらに手厚くなるだろう。

但し、問題は雇用不安や不動産価格の高騰等が原因で若者が結婚に踏み足せず、未婚化・晩婚化が加速していることだ。韓国政府は、出産と育児と関連した結婚後の支援に加えて、若者に安定な雇用が提供できる雇用環境を整えると同時に、不動産価格を安定化させ、若者が不安なく結婚や出産ができる環境を構築する必要がある。それこそが韓国を消滅から救う近道であるだろう。

2020年の出生率が1.34に低下した日本でも今後の韓国の出生率の動向や韓国政府の対策は大きな参考になると考えられる。お互いに知恵を絞って少子高齢化に対応することを期待するところである。

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