「生活治療センター:大邱1」が稼働すると、医療従事者のために防護服(レベルD)セット1000個、ラテックスグローブ2100個、N95マスク3000個、そして自己管理衛生キット220個、検体採取キット320個などが政府から優先的に支給された。
「生活治療センター」に入所した患者には体温計と必需医薬品などを含む個人衛生キットや個人救護キット(下着、洗面道具、マスクなど)が入所時に配られ、毎日3回の食事や間食が無償で提供された。患者は毎日2回自ら体温を測り、スマートフォンに事前にインストールした健康管理アプリケーションに入力した後、問診票と共に転送する(一部の「生活治療センター」では手書き)。
患者のバイタルを一カ所で集中管理
また、ブルートゥース血圧計で血圧を測ると心拍数と血圧の数値が自動的に「生活治療センター」の中央状況室に転送される。医療従事者は中央状況室に設置されている大型モニター等から患者から送られた体温などの情報を確認し、赤いランプが点灯・点滅した場合には該当する患者に電話して状態を確認する。

資料:「生活治療センター」の中央状況室のモニターを参考に筆者作成
患者の診療は基本的に電話で行われるものの、患者の症状が悪化した場合や検体を採収する時には医療従事者が患者の個室を訪ねる。「生活治療センター」は、感染防止のために患者の個室がある病棟と医療従事者や他のスタッフが生活するクリーンゾーンを分離している。医療従事者が患者のいる病棟に入る時には、レベルDの防護服に着替え、検体を取るか診療を行う。そして、診療の結果、症状が悪化し病院での入院治療が必要だと判断すると、患者を病院に移動させる。一方、病院で入院治療を受けていた重症患者の症状が良くなると、治療担当医師や患者管理班の判断により「生活治療センター」に移動される。
3月3日に大邱市の「中央教育研究院」が稼働してから、政府の要請を受けたサムスン、LG、現代自動車、大邱銀行、企業銀行などの企業が次々と自らの研修院等を「生活治療センター」として無償で提供した。その結果、3月15日には全国で16カ所の「生活治療センター」が稼働し、入所した2633人の患者が隔離・管理されることになった。
その後、感染者が減少して「生活治療センター」への入所者も減ったので、韓国政府は4月30日に海外からの入国者のために新しく設置したソウル付近の2カ所の「生活治療センター」を除いて、既存の16カ所の「生活治療センター」を全て閉鎖すると発表した。
