4年前、ガソリン価格の高騰に抗議して30万人以上が黄色の安全ベストを身に着け、フランス全土で街頭デモを繰り広げた。この「黄色いベスト運動」は、過去30年間の共産党と社会党の凋落もあって、左派と右派のポピュリストを糾合し、マクロンを上流支配階級に特徴的な傲慢さとエリート主義の産物と見なしている。黄色いベストとルペンは、どちらも根深いポピュリストの怒りを体現する存在なのだ。
一方、マクロンは経済改革に取り組む能力を強調し、社会の結束とEUの統合推進を主張する。スローガンは「フランスを前進させるためにヨーロッパを変えよう」。マクロンは理性に訴え、ルペンは恐怖と怒りに訴える──古典的な政治的分裂だ。
感情面はともかく、有権者の大半はルペンと極右思想を忌避する傾向が根強い。あるフランス人識者の言葉を借りれば、おそらくマクロンは4月24日、「安楽椅子に座ったまま」勝利を収めるだろう。
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