「川から海へ、パレスチナは自由になる」
多くの参加者がパレスチナの旗を振り「川から海へ、パレスチナは自由になる」とスローガンを唱えた。「パレスチナに自由を」「ガザの虐殺を止めろ」と書かれたプロカードを掲げ、花火や発炎筒を打ち上げる人もいた。「川から海へ」のスローガンについてスエラ・ブラバーマン英内相は「イスラエルの破壊を求める反ユダヤ主義。デモは嫌悪だ」と批判した。
ドイツの政治学者で元北大西洋条約機構(NATO)戦略予見チーム長、ステファニー・バブスト氏はシンクタンク、カーネギー・ヨーロッパへのコメントで「シリアとイラクにおける過激派組織『イスラム国』の敗北にもかかわらず、急進的なイスラム主義者やサラフィスト・グループは多くの欧州諸国で依然として活動している」と指摘する。
「ハマスに対するイスラエルの軍事作戦は、彼らが西側社会を不安定化させ、イスラエルを攻撃するための歓迎すべき機会だ。近年、欧州の海岸に到着したアラブ系の大規模なコミュニティーを動員することはそれほど難しくない。急進的なイスラム主義者は反イスラエル、反欧米プロパガンダを可能な限り広く広めるため専用のSNSを利用するだろう」
過激な反移民路線を追求する右派ポピュリスト政党の多くがアラブ系団体に味方し、反ユダヤ感情を煽っている。「ドイツではイスラエルの安全保障が『ドイツ国家の存在意義』であるという定義も説明もない政府姿勢が何百万人ものイスラム系移民を疎外する危険性を孕んでいる」(バブスト氏)。欧州では社会・宗教・政治的二極化が深まる懸念が強まっている。
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