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荒川河畔の「原住民」⑨

冬の寒さ、夏の暑さ、亡くなる時、欲求不満解消...ホームレス生活のリアリティー

2024年10月30日(水)19時15分
文・写真:趙海成

もう1つ、夏にホームレスたちを悩ませているのは食品管理の問題だ。冷蔵庫が使えないため、密閉された缶詰を除いて、ほとんどの食品が翌日まで持たないからだ。そのため、彼らは食べ過ぎる日もあれば、まったく食べない日もある。ホームレスには胃が悪い人が多い。

もちろん、暑い夏も悪いことばかりではない。夏のプラス面として、少なくとも人々が消費するアルミ缶飲料が他の季節よりは多くなる。これはアルミ缶を拾って生計を立てているホームレスたちの収入が増えるということだ。


ホームレスが亡くなったときは...

生きているホームレスはつらいが、亡くなったホームレスはどうだろう。

桂さんはホームレス仲間3人がそれぞれ亡くなる前後の話をしてくれた。

「彼はとても苦労に耐えられる人だった。他の人がアルミ缶を運ぶときは、自転車にせいぜい40キロぐらいしか積めないが、彼はカートで一度に100キロ以上を運んだ。何度か彼が坂を上るのに苦労しているのを見て、力を貸してあげたことがある。彼が死ぬ前日、橋のたもとの飲料自動販売機のそばで彼に会った。地面に座って、少し苦しんでいる様子だった。おそらく持病が再発したのだろうと思った。私は彼に声をかけただけで、自分のことをしに行った。後になって、通行人が救急車を呼んで、病院に運ばれて2日目に息が絶えたと聞いた。肉親が見つからなかったため、結局は政府が金を出して火葬し、遺骨は寺の無縁仏となった」

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