Picture Power

【写真特集】トランプ劇場の熱狂と喧騒と混乱

TRUMP, THE DRAMA

Photographs by DAVID BUTOW

2022年02月12日(土)16時45分

カリフォルニア州での予備選を控えた16年6月1日にサクラメント空港に集まったトランプ支持者

<大統領選出馬から議会襲撃事件まで、トランプが引き起こした人々の強い感情と悲痛>

ドナルド・トランプ前米大統領の退陣から1年。バイデン現政権は早くも苦しい政権運営に直面している。加えて今年11月には上下両院で中間選挙が実施されるが、既に野党・共和党の下院勝利が確実視されており、2024年の次期大統領選における「トランプ復活」も現実味を帯び始めてきた。

そんなタイミングで出版されたデービッド・バトウの写真集『BRINK』は、他のどのメディアよりも広い視点と深い洞察力でトランプ時代のアメリカを追った作品だ。この時代の雰囲気を知りたい後世の人々や歴史家にとって有益な情報にあふれている。

作品は全3幕から構成されており、トランプが泡沫候補とされていた16年の党予備選から大統領就任とその波紋、そして政権最終年に起きた社会的混乱までを総括する「完全版トランプ劇場」だ。

政治学者のチェチリア・エマ・ソティロッタは、あとがきにこう寄せた。「この作品はとても強い感情と人々の悲痛を伝えながら、答えは教えてはくれないが問うべき質問を突き付けてくる」

第1章

2016年の大統領選予備選を前にした「普通の」アメリカ人たちの姿を追う第1幕では、トランプの信奉者たちが集まった激戦地域の中西部郊外の様子とラストベルト(赤さび地帯)に焦点を当てる

PPTRUMP01.jpg

ミシガン州にあるモーテルで昼寝から目覚めたトランプ支持者のカップル(2016年1月)

PPTRUMP03.jpg

大統領選で勝利する数日前にオハイオ州にある飛行場の格納庫で演説するトランプ

PPTRUMP04.jpg

ミシガン州南部の高速道路脇にある築100年以上の家に掲げられていたトランプ支持の看板

第2章

舞台を首都ワシントンに移す第2幕では、政府の混乱ぶりがあらわになる

PPTRUMP05.jpg

2016年の大統領選におけるロシアとトランプの関係について、トランプにFBI長官を解任されたジェームズ・コミーが上院情報特別委員会で証言を行った

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:トランプ氏なら強制送還急拡大か、AI技術

ビジネス

アングル:ノンアル市場で「金メダル」、コロナビール

ビジネス

為替に関する既存のコミットメントを再確認=G20で

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型ハイテク株に買い戻し 利下
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ暗殺未遂
特集:トランプ暗殺未遂
2024年7月30日号(7/23発売)

前アメリカ大統領をかすめた銃弾が11月の大統領選挙と次の世界秩序に与えた衝撃

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理由【勉強法】
  • 2
    BTS・BLACKPINK不在でK-POPは冬の時代へ? アルバム販売が失速、株価半落の大手事務所も
  • 3
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子どもの楽しい遊びアイデア5選
  • 4
    キャサリン妃の「目が泳ぐ」...ジル・バイデン大統領…
  • 5
    地球上の点で発生したCO2が、束になり成長して気象に…
  • 6
    カマラ・ハリスがトランプにとって手ごわい敵である5…
  • 7
    トランプ再選で円高は進むか?
  • 8
    拡散中のハリス副大統領「ぎこちないスピーチ映像」…
  • 9
    中国の「オーバーツーリズム」は桁違い...「万里の長…
  • 10
    「轟く爆音」と立ち上る黒煙...ロシア大規模製油所に…
  • 1
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラニアにキス「避けられる」瞬間 直前には手を取り合う姿も
  • 2
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを入れてしまった母親の後悔 「息子は毎晩お風呂で...」
  • 3
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」、今も生きている可能性
  • 4
    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…
  • 5
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理…
  • 6
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子…
  • 7
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 8
    「失った戦車は3000台超」ロシアの戦車枯渇、旧ソ連…
  • 9
    「宇宙で最もひどい場所」はここ
  • 10
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った猛烈な「森林火災」の炎...逃げ惑う兵士たちの映像
  • 3
    ウクライナ水上ドローン、ロシア国内の「黒海艦隊」基地に突撃...猛烈な「迎撃」受ける緊迫「海戦」映像
  • 4
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 5
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラ…
  • 6
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 7
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを…
  • 8
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」…
  • 9
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 10
    「どちらが王妃?」...カミラ王妃の妹が「そっくり過…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story