ニュース速報
ビジネス

日経平均は続伸、円安など支え 米CPI控え徐々に様子見

2024年10月10日(木)15時36分

 10月10日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比102円93銭高の3万9380円89銭と、続伸して取引を終えた。写真は2月、都内で撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 10日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比102円93銭高の3万9380円89銭と、続伸して取引を終えた。前日の米株高や為替の円安基調が支えとなり、日経平均は底堅い展開となった。ただ、今晩に米消費者物価指数(CPI)の公表を控えて次第に様子見姿勢も強まり、後場は一進一退の展開が続いた。

日経平均は前営業日比297円高としっかりでスタートした後も上げ幅を拡大し、一時338円高の3万9616円59銭で高値を付けた。指数寄与度の大きい半導体関連株の一角がしっかりで、相場を押し上げた。ただ、後場に入ると次第に上げ幅を縮小。今晩の米CPIのほか、ファーストリテイリングなど主力小売企業の決算発表を控え、イベント前に利益を確定する動きもみられた。日経平均は一時、前営業日終値付近まで値を消す場面があった。

一方、為替相場では午後にドルが一時149円台半ばまで上昇し、輸出関連株などが買われた。

市場では、米CPIについて「多少の上振れであれば株式相場への影響は少ないとみられるが、大きく予想を上回った場合は先々の米国の利下げに対する見方も変わるため、注意が必要」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。

T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー・浪岡宏氏は、目先の日本株について、「例えば、政治面で政策への期待が高まるなど良い材料が出れば4万円を試す可能性もあるが、基本的には横ばい圏の値動きとなるのではないか」と話す。日経平均は3万8000円―4万円を中心に推移するとみられている。

TOPIXは0.20%高の2712.67ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.20%高の1395.96ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆5288億8400万円だった。東証33業種では、ゴム製品、保険、銀行など23業種が値上がり。小売、サービス、繊維製品など10業種は値下がりした。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.13%安の639.94ポイントと、反落した。

個別では、スズキが1%超高、SUBARUが2%超高としっかり。主力のトヨタ自動車は小幅高だった。一方、前日に決算を発表したイオンが8%超安、サイゼリヤが4%超安と軟調。コメダホールディングスは4%高で堅調。

指数寄与度の大きいファーストリテイリングが1%超高、ソフトバンクグループが3%超高だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり646銘柄(39%)に対し、値下がりが939銘柄(57%)、変わらずが60銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 39380.89 +102.93 39575.80 39,282.19─

39,616.59

TOPIX 2712.67 +5.43 2726.58 2,708.24─2

,727.44

プライム市場指数 1395.96 +2.82 1403.36 1,393.69─1

,403.55

スタンダード市場指数 1243.71 -5.94 1251.62 1,242.32─1

,251.62

グロース市場指数 817.77 -8.57 826.56 816.76─828

.15

グロース250指数 639.94 -7.30 647.39 639.09─648

.71

東証出来高(万株) 150675 東証売買代金(億円 35288.84

)

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

トヨタ、中国生産30年に60万台以上積み増し、現地

ビジネス

中国10月CPI、前年比+0.3% 4カ月ぶりの低

ワールド

トランプ氏刑事手続き、連邦地裁が延期認める 議会襲

ワールド

米司法省、トランプ氏暗殺計画巡りイラン在住の男起訴
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米大統領選と日本経済
特集:米大統領選と日本経済
2024年11月 5日/2024年11月12日号(10/29発売)

トランプ vs ハリスの結果次第で日本の金利・為替・景気はここまで変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫ファンはK-POPの「掛け声」に学べ
  • 2
    「遮熱・断熱効果が10年持続」 窓ガラス用「次世代型省エネコーティング」で地球規模の省電力を目指すビルズアート
  • 3
    「ハリス大敗は当然の帰結」──米左派のバーニー・サンダース上院議員が吠える
  • 4
    後ろの女性がやたらと近い...投票の列に並ぶ男性を困…
  • 5
    「トイレにヘビ!」家の便器から現れた侵入者、その…
  • 6
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはど…
  • 7
    ハリス氏惨敗の背景に「アメリカ中流階級の生活苦の…
  • 8
    小児性愛者エプスタイン、23歳の女性は「自分には年…
  • 9
    ネアンデルタール人「絶滅」の理由「2集団が互いに無…
  • 10
    世界中で「キモノ」が巻き起こしたセンセーション...…
  • 1
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウクライナ軍と北朝鮮兵が初交戦
  • 2
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大人気」の動物、フィンランドで撮影に成功
  • 3
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄道計画が迷走中
  • 4
    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…
  • 5
    「トイレにヘビ!」家の便器から現れた侵入者、その…
  • 6
    「ダンスする銀河」「宙に浮かぶ魔女の横顔」NASAが…
  • 7
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫フ…
  • 8
    後ろの女性がやたらと近い...投票の列に並ぶ男性を困…
  • 9
    「遮熱・断熱効果が10年持続」 窓ガラス用「次世代…
  • 10
    投票日直前、トランプの選挙集会に異変! 聴衆が激…
  • 1
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 2
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 3
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 4
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 5
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 6
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 7
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 8
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 9
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
  • 10
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中